「歯のケア」というと永久歯のことばかりイメージしがちですが、健康な永久歯をつくるためには、実は乳歯の頃からのケアがとても大切です。
乳歯のケアが必要な理由
- 1.乳歯には、永久歯を誘導する役割がある
- 2.子どもの頃にしっかり噛むことで、顎の発育や脳の発達が促されると言われている
- 3.乳歯が虫歯になると、後に生えてくる永久歯や歯並びにまで影響が出ることがある
乳歯は永久歯に比べて弱いため虫歯になりやすいもの。そして、小さいお子様は自分自身の意思で正しくケアすることが難しいものです。お子様が健康な歯と一生つきあっていけるように、親御さんは乳歯の頃から次の点を注意してあげてください。
食生活 | 栄養バランスが取れた食事を、規則正しくとりましょう。おやつはなるべく砂糖の少ないものや果物などを、時間を決めて与えてください。食後にはブラッシングと仕上げみがきを行いましょう。 |
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お子様の癖 | 指しゃぶり、頬づえ、爪噛み、口呼吸、丸飲みなどは、正しい歯並びを妨げたり、口内環境に悪い影響を与えたりします。なるべく早くやめさせてあげましょう。 |
環境 | 食事での口移しに注意していても、お子様への虫歯菌の感染を完全に防ぐのは困難です。一緒に生活するご家族の口内環境を健康に保ち、虫歯菌そのものを減らすことが大切です。 |
ブラッシング指導 | 歯を守るためには、毎日のケアが大事です。お子様に対してブラッシング方法を指導するだけでなく、親御さんへの仕上げみがき方法の指導もいたします。 |
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シーラント | もっとも虫歯になりやすい奥歯の溝をプラスチックでふさぎ、虫歯を予防します。乳歯にも永久歯にも処置できます。 |
フッ素塗布 | 歯の再石灰化を促進し、虫歯菌を抑える効果を持った「フッ素」を塗布します。虫歯予防に効果がありますが、定期的な塗布が必要です。 |
過剰歯の抜歯 | 本来生えてくる歯の本数(乳歯20本、永久歯32本)より多く生えた歯(過剰歯)を抜きます。過剰歯は歯並びを悪化させたり、永久歯の発育を妨げる原因になったりします。 |
妊娠中は身体や生活習慣の変化から、虫歯など口腔内のトラブルが起きやすくなります。お母様が虫歯になると、母子感染でお子様が虫歯になるリスクも高まります。次のポイントを参考に、妊娠中も健康な口内環境を保ちましょう。
ポイント1.歯科医院へは安定期に
すでに分かっている口腔内のトラブルは、できれば妊娠前に治療しておきましょう。妊娠中にトラブルが起こってしまった場合は、安定期に入ってからおこしいただくのがベストです。歯科医師と相談しながら、無理なく治療を進めましょう。
ポイント2.バランスの良い食事を
お腹の赤ちゃんが健康な歯を作れるよう、バランスの良い食事を心がけましょう。また、妊娠中はビタミンが不足しやすく、ビタミン新陳代謝の障害が起こりがちです。特にビタミンBが不足すると、歯周組織に悪影響を与えますので注意しましょう。
ポイント3.無理をしない歯みがきで
つわりで歯みがき粉がつけられない、歯みがきができない、という方も多いと思います。その場合は歯みがき粉をつけず、水のみでブラッシングをしましょう。また、歯ブラシが口腔内に当たると吐き気をもよおす場合は、歯ブラシを小さいヘッドのものに変える、うがいをこまめにするなど工夫してみましょう。